継続と変革
継続と変革
副会長 水野育成
「継続は力なり」とよく言われる。確かに「継続」するには大変な力を要する。会報17号「NSPに想う」に、これに関する一文を載せたが当NSPは本年創立10周年を迎え、会報は20号を数えるに至った。毎月第2水曜に途切れることなく「月例会」を開催し、年2回の会報発行を継続してきた結果である。
加うるに、本年1月12日は当会馬杉会長の満100歳の誕生日である。誠に慶賀に堪えず、喜ばしい限りである。
「NSPの力」は「継続の力」である。「歌いつぐ会」「生活習慣病撲滅運動」「昭和の日記念行事」など常に大きな目標を掲げ、挑戦を続けてきた。それぞれのイベントの存続にかける意欲と努力が「継続の力」になったのである。
このことからすると、挑戦すべき目標の設定が「継続」のための欠かすことの出来ない大きな要素である。NSPの基本理念は「健全な日本人の心を取り戻す」ことである。
この理念の基に挑戦すべき目標を設定し、その実現と存続に努力することが「継続の力」=「NSPの力」になると思う。
米国は「チェンジ」を旗印に,初の黒人大統領を誕生させた。我が国も自民党から民主党への政権交代が実現した。国の態勢を大きく揺り動かす大転換を迎えたのである。世界の動きもG8からG20へと大きな流れを見せており、世界経済不況、気候変動、新型インフルエンザ(パンデミック)等々地球規模での対応が急務であり、まさに大変革時代に突入したと言える。
変化には時の流れの様な自然の変化と地球温暖化の様な人為的変化があるが、その人為的変化は「時の流れ」以外の全ての変化に影響を与え、美しい日本の四季をさえ奪おうとしている。人為的変化の最たるものである地球温暖化の元凶は温室効果ガス(CO2)であるとされており、その排出量削減目標(1990年比2020年)を25%とする鳩山イニシヤチィブが国際公約として宣言され物議を醸している。
反対意見の大方は経済活動(発展)の阻害になる、生活負担(コスト)が増大する。と言ったところであるが、それでは経済活動の目的とするものは何であろうか。人間社会の安全と平和(幸福)だとすると、人間の生命をも脅かすCO2排出の削減に挑戦する覚悟を世界に向け発信し実行することこそ、ここまで経済発展を遂げてきた日本の責務ではないだろうか。
この様な状況の中、当NSPのことを考えると、この10年間の「継続の力」をエネルギーに更なる継続を目指さねばならないと思うが、それにはこの10年間を一段目のロケットとすれば、今や二段目のロケットに点火する時だと思う。
2016.08.03更新
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