全国ニューシルバーパワーの会

日本人はなぜ優秀かの一考察


世界に誇るべき縄文文化

J・J日本塾 塾長 亀田喜一

 日本文化は世界的にも独特の文化であり、世界中探しても同類の文化は見当たらないと言われている。そして言葉も芸術も技術も料理も、平和を愛する心も、自然を大事にする心も他民族に比べて格段と優れている。

 具体的に日本文化が他国の文化よりも優れている点を上げて見よう。

 中国人でも、日本語を話すことにより、心が穏やかになるというように、日本語は不思議な平和的な言葉なのだ。自然を大事にすることについては、例えば、生魚を食べる刺身や寿司は、自然の持ち味を存分に生かした食べ方である。山の木を伐採する時は山の神様にお祈りをして神様のお許しを得てから伐採し、伐採したらそのあと必ず植林して、禿げ山になることを防いでいる。他の国では木を伐採したあと植林するということをしないので禿げ山になるし、洪水の原因になる。

 技術面で言えば、世界一よく飛ぶ砲丸投げの砲丸を削り出す、東大阪の職人がおられたが、残念ながら後継者を育てることなく亡くなってしまった。日露戦争でも大東亜戦争でも敵をもいたわる態度や処置をなした。中国で十分定着しなかった仏教は日本で完成した。西洋キリスト教は人類の救いには必ずしもなっていないが、日本的キリスト教は世界を救う性質を持っている。中国で発明された尺八や琴は日本において、より良い音色が出るよう改良された。その他日本産の自動車や電気製品の故障の少ないこと、使う人への思いやりが行き届いていること、新幹線の死傷事故が皆無であることと運行ダイヤの正確なこと、最近ではフィギュアースケートの羽生結弦は、彼に続く二位の選手との差を格段に離して優秀な成績で優勝した。等々挙げれば切りがないほど、日本の何もかもが他国よりも優れていると言って過言でない。

 以上のような日本民族や日本文化の優勝さはどこから来るのだろうかと私はずっと考えて来た。その一つは海に囲まれていて気候温暖にして栄養豊富な海産物に恵まれていること、日本が東洋の最東端に位置し、混血をし、世界中の優れた遺伝子を伝え、世界の文化を集めて吸収して、より優れたものに築き上げたことは確かだ。

 以上のような条件よりももっと根本的な理由が縄文文化にあることが最近分かってきた。

 私はかつて青森の三内円山の縄文遺跡を訪ねた際に、かつてのこの時代はとても平和で、戦争が無かったと聞いた。それは食糧が豊富であったことが一つの理由と考えられる。しかし南方の島々のように気候が常に温暖で、バナナやマンゴウが食べきれないように豊富だったのであろうか、そんなことはないはずだ。取れた農作物をいつも豊かに保存する知恵を持っていたのであろうか。

 そういう疑問をずっと抱いていたが、最近「縄文を考える」(小林達雄著)という書物を読んで、驚くべき答えを見出だした。

 それによると、縄文土器が世界一古い年代から作られていたということが分かってきたことだ。他文明圏の土器の始まりが5千年前くらいであるのに対して、日本では1万年前から始まっていたという。

 土を焼いて土器にする技術を最も早く生み出した日本人が、その土器を使って動植物を煮炊きすることにより、生では固かったりまずかったりして食べにくい物を、食べ易くした結果、食べることの出来る動植物の種類が格段に多くなったというのである。秋には栗やどんぐりが沢山実るし、これを煮たり焼いたりして食べ、食べきれないものは長期間保存することも出来ただろう。従って野山の自然を大事にさえしておけば、十分な食糧を採取出来たと考えられる。こういうことで、日本人は大自然の全ての物に精霊が宿ると考え、自然を大切にするようになったのだ。

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2016.07.26更新

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